初めての転職エージェントを利用する場合「登録したものはいいものの、面談ではどんなことを訊かれるんだろう」と不安に感じている方も多くいらっしゃると思います。
転職エージェントは、あなたの転職を成功させることで、報酬を得ているので、利害関係は一致しています。ですから、高圧的な態度を取られることはありませんし（万が一そんな態度を取られたら、相手にするだけ無駄です）、友好的なパートナーだと考えて問題ありません。
ただ、転職エージェントの担当者がどこまで力を注いでくれるか、親身になって考えてくれるかは、面談内容に大きく左右されます。
この記事では、転職エージェントの担当者を味方につけるための、面談の準備から、面談当日に伝えるべき内容について、詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
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転職エージェントとの面談までの流れ
前提として転職エージェントを利用するためには、dodaマイナビエージェント、type転職エージェントといった転職エージェントサービスに登録する必要があります。
基本情報を入力し、登録を終えた後に、転職エージェントとの面談が設定されます。
転職エージェントによって、求人案件が異なること、エージェントごとに案件を多く抱えている業種、弱い業種があるので、転職エージェントを利用して転職をすると決めた方は、複数のエージェントに登録しておくのがおすすめです。
転職エージェントとの面談には備えが必要
転職エージェントとの「面談」は「面接」ではありません。
企業との採用面接とは異なり、当然ながら採用／不採用が決まる場ではありません。転職エージェントと面談の結果「あなたは不採用！求人を紹介できません！」と言われることはありません（もっとも、あまりに非常識な態度を取れば、そうは言われなくても、紹介される案件は減る可能性はあります）。
そのため、それほど緊張して面談に臨む必要はありません。ただし、だからといって、面談に準備が不要というわけではありません。
自分にどんなことができるのか、そしてどんなことをしたいのか、どういう働き方がしたいのかをエージェントに伝えないと、エージェントもあなたに適した求人案件を紹介することはできません。
ここでは、転職エージェントとの面談をスムーズに進めるための準備について紹介します。
面談前に用意しておきたい「履歴書」「職務経歴書」
転職エージェントとの面談において、まずもって必要なのは自分がどんなことをしてきたのか知ってもらうことです。転職エージェントからも面談前に持参することを求められることが多いのは、
- 履歴書
- 職務経歴書
です。
仮に持参することが求められなくても、口頭で経歴を説明するだけでは、担当者の頭に残るか不安が残ります。
言葉で自己紹介を行うことも多いですが、「履歴書」「職務経歴書」とセットで話すことで、コミュニケーションを円滑に進めることができます。
職務経歴書には、自分がこれまで行ってきた業績を中心に、スキル、PRポイント、得意とすることなど、自分の武器をしっかりと記述することが肝心です。特に業績の部分は、数字で示す（たとえば「担当部署の売上を120％上げた」「製造コストの見直しにより半年で300万円のコストカットを行った」など）と説得力が上がります。
また、履歴書、職務経歴書いずれかに、転職理由を書いておきましょう（現職を悪く書くのは基本的にNGです。転職先への希望が込められた理由を書くほうが好まれます）。
面談前に希望条件を設定しておく
転職エージェントとの面談の際に最低限持参したいのは、上で挙げたように「履歴書」「職務経歴書」、それに筆記具、メモ帳程度です。
ただ、自分の希望条件を予め決めておくと、転職エージェントとの面談をうまく進めることができます。
特に、次のことは前もって決めて、しっかりと伝えられるようにしておきましょう。
- 希望する職種（前職／現職と関わりがあるもののほうが有利だが、必須ではありません）
- 希望年収（ある程度幅を持たせても問題ありません）
- 働き方（正社員のみ希望するのか、それ以外の働き方でも可能か）
特に希望する勤務地、勤務先企業の規模があれば、それも伝えておくのがいいですが、あまり条件を絞りすぎると、当然ながら紹介される案件が少なくなるのは覚悟しておく必要があります。
希望職種や年収については、仮に向こうから訊かれなくても、早いうちに伝えておいたほうが、すれ違いが起こることも少なくなります。
ここまで注意点について触れましたが、面談前の準備で何より重要なことは、自分という人間と、自分が転職において期待していることは何なのか、的確にエージェントに伝わるようにしておくということです。
面談当日の準備と流れ
これまでは、面談の事前準備について触れてきました。次に、面談当日に注意すべき点を解説します。
面談時の服装は、志望業界のスタンダードで
企業との採用面接の場合は、いまだに日本ではスーツが多いかと思います。盛夏となると「軽装で構わない」「スーツの上着は着る必要はない」と、企業側から伝えてくることも増えましたが、まだ一般的ではありません。
では、転職エージェントとの面談では、どのような服装で行くべきでしょうか？
結論から書くと、自分が希望している業界・勤務先での標準の服装で行けば十分です。
かための法人営業を希望しているのにもかかわらず、ポロシャツで面談に出かけるのはややカジュアルすぎ。逆にTシャツ出勤がほとんどのIT企業に希望しているのに、全身スーツで固める必要はありません。
とはいえ、いくら希望職種がフランクな服装を許可しているといっても限度があります。さすがにサンダルにハーフパンツで面談に挑めば、エージェントからの心証が悪くなる可能性もあります。
エージェントから「軽装でお越しください」と指定されることもありますが、迷ったらオフィスカジュアル程度の服装を選びましょう。
面談の流れと、おおよその面談時間
面談当日、登録した転職エージェントサービスの受付で担当者を呼んだあとは、いよいよ面談となります。
転職エージェントとの面談の一般的な流れ
一般的な面談の流れは、以下になります。
- 挨拶・自己紹介
- 現職の状況、転職活動状況の確認
- 履歴書と職務経歴書に基づいたヒアリング
- 希望職種や年収についてのヒアリング
- 求人紹介
- 今後の進め方についての相談
転職エージェントは何人もの求職者と対面してきたプロなので、基本的には担当者が面談の話の流れをつくってくれます。あなたはそれに応じて対応すれば問題ありません。
必要な準備さえ怠らなければ、だいたいの質問には応えられるはずですし、もし返答に困ることがあったとしても、その場でじっくり考えてもよいですし、正直に「それはわかりません」と応えても何の問題もありません。
繰り返しますが、転職エージェントはあなたの採用・不採用を決める面接官ではなく、あなたの転職活動を応援する味方です。嘘をつかず、誠実に自分の気持ちを伝えることが、あなたの役割です。
履歴書や職務経歴書の添削や、面接に挑む際のアドバイスなどももらえることもあります。
また、その場では求人紹介がされない場合もありますが、それは必ずしも、あなたのスキルや経験を軽視しているわけではありません。単にそのとき紹介する案件がなかったという場合も少なくありません。
冒頭でも書いたように、転職エージェントごとに特定の業種の案件を多く抱えていたり、ほとんど案件がなかったりするものです。
その場合でも、希望職種を伝えておくことで、あなたに合った新しい案件が取れたら優先的に紹介してもらえます（筆者も、面談の場では「いまはあなたの希望する案件がないので、また見つかったらご連絡します」と告げられ、体よくあしらわれたのかと思ったことがありますが、後日メールで自分の希望に沿った案件を紹介された経験があります）。
面談時間はおよそ60分～90分
面談時間はおよそ60～90分程度になることが多いです。
履歴書・職務経歴書の添削の有無や、面接アドバイスの有無によりますが、転職エージェントの多くは、きちんとあなたの声に耳を貸し、丁寧にヒアリングしてくれます。「長いな」と思われるかもしれませんが、理想の転職を叶えるためにも、その時間を楽しむつもりで過ごすのがよいでしょう。
まとめ
この記事では、転職エージェントとの面談前の準備と、面談の流れについて解説してきました。
転職エージェントの面談においては、自分の意志や希望を伝えるための準備さえしていれば、それだけで万全です。面談後にお礼のメールを送れば、完璧といってよいでしょう。
社会人として丁寧に向き合えば、転職エージェントはきっとあなたの力強い味方になってくれるはずです。転職エージェントを味方につけて、最高の転職を実現させましょう。
