転職エージェントを利用することを検討している方、もしくは転職エージェントをすでに利用している方が知っておきたいことの一つに、各転職エージェントの「サポート期間」があります。
あまり知られていないことですが、実は転職エージェントのアドバイザーを使える期間は限られていることが多いのです。
登録したものはいいものの「いつの間にか連絡がこなくなり、こちらも連絡しなくなってしまった……」といった経験がある方は、もしかしたら、知らず知らずのうちに転職エージェントのサポート期間が過ぎてしまっていたのかもしれません。
この記事では、さまざまな転職エージェントのサポート期間をまとめて紹介するのと同時に、サポートが切れたあとの再開の仕方、転職エージェントを使ううえでの心構えについて解説します。
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多くの転職エージェントではサポート期限が定められている
すでに触れたように、多くの転職エージェントでは、サポート期限が定められています。サポート期限が切れると、アドバイザーからの求人案件の連絡はなくなり、またアドバイザー経由での応募もできなくなります。
転職エージェントごとのサポート期間一覧表
一般的なサポート期限と転職エージェントごとのサポート期限をまとめましたので確認してみましょう。
転職エージェント | サポート期間 |
リクルートエージェント | 3ヵ月 |
DODA | 3ヵ月 |
マイナビエージェント | 3ヵ月 |
type | 無期限 |
パソナキャリア | 3ヵ月 |
JACリクルートメント | 3ヵ月 |
ワークポート | 無期限 |
転職エージェントのサポート期限は3ヵ月が一般的
転職エージェントごとのサポート期間を見ればわかるように、多くの転職エージェントのサポート期間は3ヵ月と定められています。意外と短い、と感じられた方もいるのではないでしょうか。
この3ヵ月というサポート期間は、まず業界最大手のリクルートエージェントが定めました。そして多くの転職エージェントが、それに倣うかたちで、サポート期間を3ヵ月としているのです。
具体的にはリクルートエージェントをはじめ、DODA、マイナビエージェントといった大手転職エージェントは、揃ってサポート期間を3ヵ月と区切っています。
転職エージェント各社がサポートに期限を設けているのには理由があります。
- 平均的な求職者の転職活動期間は3ヵ月程度だから
- 求職者に適度なプレッシャーを与え、回転率を速くするため
- アドバイザーの対応コストを削減するため
以上3点が、サポート期間を設けている理由となります。それぞれの理由について、簡単に見ていきましょう。
平均的な求職者の転職活動期間は3ヵ月以内であるため
まず、転職希望者の平均転職活動期間が3ヵ月である、という理由が挙げられます。あくまでも平均なので、1ヵ月以内に転職を決める方もいれば、じっくりと1年かけられる方もいます。
しかし、20代~30代の方は半数以上が3ヵ月以内に転職を決めています(40代以降の求職者は、もう少し転職活動期間は長くなる傾向にあります)。
多くの求職者が3ヵ月以内に転職を叶えている以上、それ以上のサポートをしないというのは理にかなっています。
転職エージェントユーザーの回転率を高めるため
転職エージェントは民間企業である以上、可能な限り利益を最大化する必要があります。次から次へと求職者に対応し、できるだけ多くの求職者に内定を獲得してもらうことが、収益増加につながります。
キャリアアドバイザーが受け持つことができる求職者には限界がある以上、採用される可能性の高い求職者を多く担当することで、収益の最大化が図れます。
長期間、転職活動を行っていてまだ転職が決まらない方よりも、転職エージェントに登録したばかりの方のほうが転職可能性が高いと判断するのは合理的です。転職が上手くいかない、あるいは転職先への希望が高すぎて、そもそも紹介する案件がない求職者をいつまでも担当することはできないので、サポートする期間を切っていると考えられます。
コスト削減のため
転職エージェントがサポート期間を定めている理由の最後は、コスト削減です。求職者データの管理コスト、対応コストは、求職者が増えれば増えるほどそれだけ増大します。
転職意欲が薄くなった、もしくはなくなった方のために、紹介できる求人を探すのは非効率です。このようなコストを削減するため、サポート期間を設けているのです。
多くの転職エージェントのサポート期限は3ヵ月と書きましたが、一部の転職エージェントでは無期限でサポートすることを明記しています。ここでもう一度、転職エージェント別のサポート期間を掲載しておきます。
転職エージェント | サポート期間 |
リクルートエージェント | 3ヵ月 |
DODA | 3ヵ月 |
マイナビエージェント | 3ヵ月 |
type | 無期限 |
パソナキャリア | 3ヵ月 |
JACリクルートメント | 3ヵ月 |
ワークポート | 無期限 |
ひとつ注意しておきたいのは「サポート無期限」とあるtype転職エージェントやワークポートなら、永遠に手厚いサービスを受けられるというわけではないということです。キャリアアドバイザーの数が限定されている以上、まずは登録して間もない方たちが優先的に求人を紹介されます。
登録してから半年、1年も経過してから思い出したように「求人案件を紹介してください」と依頼したところで、真剣に探してくれることはまずありません。転職先にこだわり、長期間の転職活動を予定しているのであれば、定期的に担当のキャリアアドバイザーに連絡を入れ、転職意欲が高いことをアピールすることも重要です。
ここまで、転職エージェントのサポート期間についての概要を見てきました。
サポート期間が切れてしまったら、もうその転職エージェントを利用することはできないのでしょうか。必ずしもそうではありません。
次に「サポート期間が終わってしまったけれど。まだその転職エージェントを利用したい……」といった方のために、対処法を解説していきます。
サポート期間が終了したときの対処法
サポート期間の終了が間近に迫ると「利用期間終了が迫っています」というようなメールが転職エージェントから飛んできます。サポート期間の終了を告知することで、利用者を焦らせ、転職活動を改めて意識するきっかけとなります。
とはいえ、サポート期間が迫っているからといって、強く希望していない企業に無理に応募するのは本末転倒です。
ここでは、転職エージェントのサポート期間が終了したときの対処法を紹介します。
サポート終了しても延長・更新は可能
まず安心していただきたいのは、求人案件に応募、書類選考しているときに、仮にサポート期間を迎えたとしても、ほとんどのケースで転職支援期間の延長・更新は自動的に行われるということです。
エージェント側からしても、内定・採用される可能性があるのにもかかわらず、サポート期間を迎えたからといって機械的にフォローを止めてしまうのは損にしかなりません。
積極的に求人紹介を求め、自分にあった企業に応募するなど、高い転職意欲があれば、サポート期間の延長・更新をすることはできます。
一度サポート終了した場合、半年~1年後を目安に再開する
また、ある転職エージェントのサポート期間が切れたとしても、再開することも可能です。
とはいえ、転職エージェントに登録はしたものの、その後ほとんど転職活動をしていなければ「転職意欲があまり高くないのではないか」と判断され、再開自体ができない、再開できたとしても転職エージェントから積極的に求人を紹介されないことがあります。
そもそも「単に転職エージェントに登録しておけばいい」「それだけで転職できる可能性が高まる」という考えは間違いです。自分が転職したいという強い気持ちが前提としてあり、それを実現させるために、転職エージェントを使わないと、理想の転職を叶えることはできません。
転職する意志があればサポート期間の延長を求めるべきですが、そうでないなら現職に注力するべきです。
いったんサポートが終了してしまったら、すぐに延長を求めても、それほど良い案件を紹介されることはありません。その場合は、いったん本当に自分が転職したいのか、自分が何がしたいから転職したいのか考え、自分を見つめなおしたほうがよいでしょう。
特に、一度も転職活動をしないまま転職サポート期間が切れてしまった方は、転職エージェント側でもあなたの転職意欲は低いと見なさざるを得ません。同じ転職エージェントを利用するにしても、半年から1年くらい間を空けたほうがより良い案件を紹介してもらえる可能性が高いでしょう。
転職活動をはじめる際には、最初に活動期間を決めておく
転職エージェントを利用する、利用しないに関係なく、転職をしようと考えたのなら、転職活動期間を予め決めておくことが重要です。
漠然と「いまよりもいい会社に転職したいなぁ……」と考えていても、行動に結びつかないようであれば、転職エージェントを利用する意味はありません。そして、期間を定めず転職活動をしている方は、理想の転職を実現することは少ないのが現状です。
そういう意味では、転職エージェントにサポート期限があるというのは良いことかもしれません。支援期間に区切りがあるということで、求職者はそれまでに転職を決めようと動くことができるのです。
まとめ
多くの転職エージェントにはサポート期間が定められています。また特にサポート期間が定められていないエージェントでも、いつまでも転職を決めない方には、手厚いサービスを行うことはありません。
転職エージェントを利用する際には、まずどれだけの期間を転職活動に費やすのか、いつまでに転職を決めるのか最初に目標を立てておきましょう。筆者としては転職エージェントの一般的なサポート期間である3ヵ月を目安に、転職活動期間を設定することをおすすめします。
自分から期限を区切ることで、よりスムーズに、また効率的に転職活動を進めることができるのです。