転職活動をする際に多くの人が利用を検討するハローワーク。
しかし、
「ハローワークから紹介された企業に入ったらブラックだった」
「ハローワークはまともな求人がない」
といった口コミも多く、利用をためらう方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ハローワークの求人の実態について、求人の質や良い求人を見つける方法などについて解説していきます。
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ハローワークの求人の質は?本当にブラックばかり?
結論から書くと、ハローワークの求人には、いわゆるブラック企業が多いのが事実です。
ただし「多い」というのは「転職サイトや転職エージェントと比較して多い」という意味です。
この章では、ハローワークで紹介される仕事の特徴や、利用をやめたほうがよいといわれている理由について解説します。
ハローワークで紹介される仕事の特徴
ハローワークで紹介される仕事は、中小企業や零細企業のものが中心です。
業界としては、慢性的な人手不足である不動産業界や土木建築系、運送業界、介護業界などの求人を特に多く保有しています。
ハローワークは使わないほうがいいと言われるのはなぜ?
なぜ「ハローワークの求人はブラックばかり」と言われているのでしょうか。
理由の1つとして、ハローワークから企業への紹介料が無料である点が関係しているといえます。
通常、求人サイトは募集求人をサイトに掲載するタイミングで、転職エージェントは入社が決まったタイミングで企業から紹介手数料を支払うという仕組みになっています。
しかし、国の公的機関であるハローワークには、このような紹介手数料がありません。
そのため、採用にコストをかけたくない(かけられない)企業が多く利用する傾向にあるのです。
離職率がとても高い業界・企業が募集をかけたい場合、離職者が出るたびに求人を出し、そのたびに紹介手数料を払っていては会社としても痛手になります。
また、転職エージェントなどに求人を掲載する場合は、求人内容と実態に乖離がないかチェックが入るため、「あまり突っ込まれたくない……」と思っている企業は転職エージェントを避け、ハローワークを利用する傾向にあります。
そのため、どうしてもハローワークには転職サイトや転職エージェントでは扱うことのない「ブラックに近い求人」が多くなってしまうのです。
ハローワークとネット求人の違い
ハローワークにある求人とネットにある求人にはどのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの求人の特徴と、どんな人に向いているのかについて紹介します。
ハローワークの求人
中小企業や零細企業の求人が多い
正社員だけでなく契約社員やパートなど、幅広い雇用形態の求人がある
ハローワークは、都市部だけでなく全国の求人を保有しているため、地元で働きたいという方にはおすすめです。
ネットの求人
中小企業だけでなく大手企業の求人も多い
転職サイトやエージェントの審査を通過した企業のみ掲載される
専門職の求人が多い
サイトやサービスによりますが、ITや医療など特定の分野の求人だけを取り扱っているサイトなどもあります。
希望職種や業界が決まっていたり、専門分野で転職したい方や目指すキャリアが明確な方に向いているといえます。
ハローワークを経由して就職するメリット・デメリット
ハローワークを経由して就職するメリットとデメリットについて解説していきます。
ハローワークを経由するメリット
ハローワークを経由するメリットは以下の通りです。
- 地元の求人に多く出会える
- 職業訓練が受けられる
- 担当者からの求人紹介やアドバイスが受けられる
- 書類選考が通過しやすい
順に解説します。
地元の求人に多く出会える
ハローワークでは、地域に根付いた中小企業の求人を多く取り扱っています。
企業側としても、大手求人サイトよりもハローワークのほうが、近くで働きたい人を効率よく採用できる可能性が高いと思っているからでしょう。
そのため、郊外へのUターンやIターンを検討している方でも求人を探しやすいといえます。
職業訓練が受けられる
ハローワークでは職業訓練が受けられます。
事前に、興味のある分野で専門知識を身につけることができ、身につけたスキルを活かして転職活動を開始できるのです。
未経験から挑戦したい分野がある方などにはおすすめです。
担当者からの求人紹介やアドバイスが受けられる
転職エージェントのアドバイザーほどのサポートはないものの、ハローワークの担当者からも求人紹介や企業情報を聞くことができます。
担当者によってばらつきはありますが、親身に相談に乗ってくれることもあり、無料で相談できるので心強いです。
書類選考が通過しやすい
転職サイトや転職エージェントでは、書類選考から厳しい基準を設けている場合が多く、書類選考の通過率は低い傾向にあります。
特に年齢が高かったり、転職回数が多かったりするほど、書類選考で見送りになる可能性は高くなります。
一方で、ハローワーク経由だと比較的選考基準がゆるく、面接で話して判断しようと考えている企業も多いため、書類選考が通過しやすい傾向にあります。
ハローワークを経由するデメリット
ハローワークを経由するデメリットは以下の通りです。
- 書類作成が大変
- 採用に慣れていない企業が一定存在する
それぞれ解説します。
書類作成が大変
転職サイトや転職エージェントからの応募であれば、履歴書や職務経歴書を1種類ずつ登録するだけで書類選考に進みます。
しかしハローワーク経由だと、応募する企業ごとに書類を作成し、場合によっては郵送手続きをおこなう必要があります。
履歴書用の写真も何度か撮影する必要が出てくるため、手間がかかるでしょう。
採用に慣れていない企業が一定存在する
ハローワークの求人には、離職率が高く、何度も募集をしては採用を繰り返している企業もあれば、地場に根付いた企業で久しぶりに中途採用を検討している、という企業もあります。
後者の場合、企業の担当者が採用に慣れていないため、採用通知書などの雇用条件を記載する書面の必要性を理解していない場合もあります。
応募者が入社するしないを、最終的に判断するのはこの書面の内容を確認してからとなるため、書面の準備がないまま入社してしまうと、入社後に「面接時に聞いていた内容と異なる」といったことになりかねません。
転職サイトや転職エージェントを利用していれば、企業をサポートする営業担当者がつきますが、ハローワークだとサポートが手薄になることもデメリットのひとつです。
企業側がハローワークを利用するメリットは?
企業側がハローワークを利用する最大のメリットは紹介手数料がかからないことです。
ほかに考えられるメリットには以下の2点があります。
- 利用者数の多さ
- 公的機関であること
全国500拠点以上あるハローワークでは、1日の利用者数が15万人以上いると言われています。
また、転職回数や年齢問わずほぼ誰でも利用できるサービスであるため、転職サイトや転職エージェントより利用者数が多く、求める人材と出会える可能性も高くなります。
さらに、ハローワークは厚生労働省が管轄していることから、求職者も企業も安心して利用できるのです。
ハローワークでよい求人を見つける方法
ハローワークは求人の母数が多いため、その分「ブラック」といわれるような条件のよくない求人案件も多くなります。
一方で、悪くない求人募集の案件もあります。
ハローワークでのよい求人、よくない求人の見分け方は以下の通りです。
- 想定年収の幅を確認する
- 魅力的な求人は注意
- 募集期間が長い
- 募集人数が多い
- 口コミサイト、SNSを活用する
それぞれ詳しく解説します。
想定年収の幅を確認する
想定年収の幅がどれくらいあるかを確認しましょう。
たとえば「250万〜600万」」など異様に幅が広すぎることがあります。
もちろん採用する年齢や職務レベルによって、ある程度は前後するものの、あまりに差が開きすぎている求人は要注意です。
上記の例だと「もしかしたら500万もらえるかも」と思い応募をしても、内定が出て条件を確認すると250万だった、といったケースもよくあります。
魅力的な求人は注意
先ほどの想定年収に加え、条件が魅力的すぎる求人にも要注意です。
「年間休日140日以上、残業なし、リモート・副業可能」など、一見とても魅力的に感じるでしょう。
しかし、本当によい求人であれば人は集まります。つまり募集が続くといったことは起こりにくいといえます。
企業の採用担当者は求人を書くことにも慣れているため、転職者の目をひく魅力的な条件やフレーズを使います。
入ってみたら求人の内容とギャップがありすぎて辞めてしまった、という例も少なくありません。
募集期間が長い
同じ求人を数ヶ月にわたって募集し続けている場合、なんらかの理由で応募が集まっていない、もしくは採用したがすぐに退職した、という可能性があります。
特殊なスキルが求められるポジションや、場所柄、応募が集まりにくい求人はありますが、あまりに募集期間が長い場合は注意した方がよいでしょう。
募集人数が多い
企業規模のわりに採用人数が多い場合、考えられるのは離職率の高さです。
回転が速いからこそ、どんどん募集しどんどん採用していると予測できます。
従業員数はそこまで多くないのに募集人数が5名〜10名などの場合は避けるのが無難でしょう。
口コミサイト、SNSを活用する
過去にその企業に在籍していた人の口コミ、SNSにはリアルな意見があります。
ただし、口コミサイトは転職検討中の在籍者もしくは退職者が記載している内容になるため、基本的にはマイナスな意見が多くなりがちです。
うのみにしすぎず、あくまで参考程度に見てみましょう。
ハローワークで就職活動する時の流れ
ここからは、ハローワークを利用して就職活動をおこなう流れについて紹介します。
大まかな流れは以下の通りです。
- ハローワーク窓口にて求職申込書の記入&ハローワークカードの受け取り
- 求人を探す
- 応募したい企業を選び、紹介状をもらう
- 面接を受ける
ステップ順に細かく説明します。
1.ハローワーク窓口にて求職申込書の記入&ハローワークカードの受け取り
最寄りのハローワークの窓口で登録をします。
学歴や過去の在籍企業情報の記入を終えたのち、ハローワークカードを受け取ります。このハローワークカードは、ハローワークで求人検索をする際や、担当者に仕事相談する際に必要になります。
2.求人を探す
担当者から紹介してもらったり、ハローワークにあるパソコンで調べたりして求人を探します。
3.応募したい企業を選び、紹介状をもらう
興味のある求人が見つかったら、求人票を印刷し、ハローワークカードとともに担当者へ渡します。
求人の応募には紹介状が必要になりますが、担当者が紹介状の手配や面接日程調整もしてくれます。
4.面接を受ける
無事、面接日程が決まればいよいよ面接です。
ハローワークの担当者が同行するわけではないので、場所や日時などしっかり確認して臨みましょう。
ハローワークのまともな求人を見つけるのが難しい方には転職エージェントがおすすめ
ハローワークで求人を掲載しているのは、ブラック企業ばかりというわけではありません。ご自身の希望に合うような優良求人を出している企業も多数存在しています。
しかし、求人数自体が多く悪質な求人も一定数存在するため、自分で選ぶのが不安だという方も多いはず。
ハローワークでの転職活動に不安を持っている方におすすめしたいのが転職エージェントです。
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求人数だけでいえば、ハローワークに劣るといえますが、効率的に転職活動を進めたいという方にはぴったりのサービスです。
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