働き方

転職、即「フルリモートワーク」に突入した体験談

転職でフルリモートワーク
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第何波だったのかはもう記憶にはないが、コロナ禍の真っ最中に退職をした。

有給期間は2週間以上あったはずで、次の仕事が決まるまでちょっとした国内旅行をしようと考えていたのだけれど、ウイルスの猛威は止むところなく、おとなしく家に引きこもっていたことは覚えている。

転職経験自体は何回かあるが、今回の転職が異なっていたのは、最初からフルリモートで働くことが前提になっていたことだ。

その理由・背景としては、次のことが考えられる。

転職先はおおまかにいえば「IT企業」の一種で、コロナ禍における「働き方」の改革に比較的熱心だった

仕事内容はリモートワークでも対応可能であった

それでも当時、週1程度の出社は行っていたらしい。ただ転職先のオフィスは東京にあるのに対して、わたしは地方に在住している。効率性を考えるとフルリモートのほうが望ましかった

そもそも転職面接を2回、そして最終面接と簡単なテストもZOOMを通して行った。内定をいただくまで一度も転職先の人と直接的には顔をあわせていない

PCや名刺の類を送っていただくやり取りもすべて人事とのメールで完結していたので、働く感覚があまりなかった。内定承諾も、諸々の契約周りもすべて電子署名。

正直、転職前日は「ほんとうに自分は明日から働くのか。しかしどうやって?」とまるでイメージのつかない状態でもあった。

結局、出張というかたちで出社して、同僚たちとはじめて顔をあわせて話したのは転職して2ヶ月が経過したあとのことである。

この話をすると、よく言われることがある。

「関係性が築けていない状態で、フルリモートで働くのって難しくない?」

「信頼を得にくそう」

「仕事しにくくないですか?」

「いや別に……」というのが、率直なところである。それは自分の鈍感な性格によるところも大いにあると考えているが、いくつか気をつけたこと、改善を意識したこともある。

似たような境遇にいる人がいるかもしれないこと、また働き方を見つめなおし「フルリモートの職場に転職したい」と考えている人もいるかもしれない。

そういう人たちに少しでも役立てればと思い、いきなりフルリモートで働きはじめたときのことを記していきたい。

フルリモートにおけるコミュニケーション

フルリモートで最も気になるのは、コミュニケーションがうまく取れるかという点だと思う。

業務上でのコミュニケーションで気をつけたことと、よりコミュニケーションを促進するために何をしたか、分けて書きたい。

業務上のコミュニケーションツール

転職先では主に、業務上のコミュニケーションとして、2つのツールを利用している。

  • Slack
  • ZOOM

文面として残しておきたいことはSlackで(共有する範囲を広げておきたい場合もあてはまる)、直接会話などでコミュニケーションを取りたい場合はZOOMで、といったところである。

業務上のコミュニケーションで気をつけたことは「認識にズレがないか早めに確認する」「期日を確定させる」という、当たり前といえば当たり前のことでしかない。迅速な返信とこまめな進捗報告をしていれば、それほど問題は起きないように思う。

コミュニケーションを促進するために行ったこと

定例業務を行うのは問題はなかったが、新しいアイデアを提案や、埋もれている課題を共有・解決するためには、なかなかコミュニケーションしづらいところがあったのは事実である。

Slackの雑談特化型チャンネルをつくる

Slackは使うチャンネルが決まっており、そこでは「業務連絡」だけが行われていた。

逆にいえば、正式な「業務」に入る手前の相談・雑談・アイデア出しを出す場がなかったので、「それ用」のチャンネルを作って、くだらない雑談からいま話題になっている技術関連の話まで行うようにした。

目に見えていない課題の解決、アイデアのブラッシュアップをするためには、余白のある場所が必要だと考えているので、意義があったように思う。

チームメンバーとの1on1

また上長とは定期的な1on1が組まれていたものの、チームメンバーとは特に1対1で話すような場がなかったため、許可を得た上で隔週に1度、30分程度チームメンバーとZOOMでミーティングするようにした。

壁打ちをしたり、改善案を話し合ったり、誰に話を通すべきか相談したりと有益な時間にすることができた。

ただ、いまは定例でのミーティング以外は、ZOOMはほとんど使っていない。ちょっとした相談をするのにZOOMはあまり向いていないんじゃないかと思う(URLを発行して、共有して、アクセスして……というのは、一つ一つは軽いものの、面倒といえば面倒だ)。

いまはちょっとした口頭でのやり取りが必要になった場合は、Slackのハドル機能を使っている。ほんとうはDiscordのほうがより敷居が低くなるように思われるのだが、セキュリティー面その他の理由から社内的に積極的には使っていない。

フルリモート転職で生き延びるためのポイント

フルリモートワークで相応の信頼性を獲得するにはいくつかのコツがあったように感じている。

レスポンスはなるべく早く

仕事の方向性が間違っていないかこまめに確認する

業務内容を可視化する

上長その他の人間が「何をしているか直接的には見えない」というのは十分に不安になる要素である。そのあたりの不安感を払拭するためにできることはしたほうがいい。

もうひとつは「相談しにくい」「話しにくい」といった環境をどうクリアするかということだと思う。これは既存メンバーの態度や、社風によるところも大きいが「仕事がしやすいフルリモート環境を与えてもらう」といった態度だと正直厳しい。

自分でもどのような環境、制度、ツールがあれば仕事がしやすくなるか探り、提案していくことで改善ははかれる

フルリモート化でのメンタル管理

「リモートワークはメンタルが悪化する」「孤独感がひどい」「仕事に集中できない」といった声も聞く。

実際、前職ではリモートワークを導入してからというもの、特に新卒のメンタルヘルス悪化率は顕著に上がった

相談したいときにできず、誰にも見守られることがなく(そう感じることができず)、安心感がなく、顔を合わせてのコミュニケーションが希薄なまま「遠隔で仕事をする環境に投げ出される」というのは想像より厳しいものがあるのだと思う。

コミュニケーションによってメンタル管理を行う

自分は、心理的安全性が確保されているか、コミュニケーションの頻度は足りているか、業務としてはのぼらないほどの小さな疑問や気がかりな点を抱えてストレスになっていないかあたりを気にしていた。

結局、仕事上でのストレスについては、コミュニケーションの「頻度」「質」「タイミング」のバランスを取ることで軽減され、ひいてはメンタル管理につながると考えている。

自分は相談のタイミングがはかりにくいという点にややストレスを感じていたが、先ほど書いたようにざっくりとSlackに疑問点・懸念点を放り込んだり、相談事項を別途まとめておいて、定例のミーティング時にそれを潰していくなどして対策を講じた。

幸いなことに、いまではそこまでストレスを感じていない。

その他、フルリモートで健やかな心を維持するために行ったこと

仕事上のコミュニケーション、仕事での負荷以外にも、リモートワーク環境下において気をつけたいことはある。

仕事とプライベートの区別がつかない

仕事がプライベートの時間に侵食してこないように、無理にでも分けることが必要だと考えている。

自分は仕事を開始する前に、出社するのと同様の格好に着替えるようにしている。そこでモードを切り替える。

仕事が終わったら、仕事用ノートPCを目につかない場所に封印。

退勤後はスマートフォンのSlack通知はこないように設定している(緊急の用件がある場合は、別の連絡手段を取るように予めお願いはしている)。

在宅で同じ場所にばかりいて気分が塞ぐ

運動不足の解消も兼ねて、1日5000歩以上散歩するように心がけている。また休日には意識的に少し遠いところに出かけるようにしている。

自分はそもそも引きこもり体質なので、そこまで在宅を続けることにストレスを感じないタイプなので、上記の対策程度で何とかなっている。

あとは昼休憩以外にも1時間に1度程度は軽い休憩は取ったほうがいい。深く集中できているときは休憩を取らないほうが生産性が高くなるが、それでも適度に休息するようにしよう。軽いストレッチなどを行うだけで、多少は気分も晴れる

フルリモートワークは最高の働き方のひとつ

転職していきなりフルリモートワークに突入した経験と、その環境で行ってきたことをつらつら書き連ねてきたが、結論としては「フルリモートワークは最高だ!」という気持ちが大きい。

通勤時間がなくなる

働く場所・住む場所を制限されない

自由時間が増える

ライフワークバランスが取りやすい

コロナウイルス感染症という「災害」がもたらした、数少ない良かったことは「(さまざまな課題があるとはいえ)、必ずしも会社はオフィスを持つ必要がない、出社する必要もない」という気づきを与えてくれたことだと確信をしている。

いまは過渡期なので、もしかしたら「出社勤務」への揺り戻しもあるかもしれないし、リモートワークの困難に直面することもあるかもしれない。

とはいえ、大きな潮流としては「リモートワークを前提とした働き方」は増加していくだろう。そしてフルリモートを条件とした転職も一般化していくはずだ(それを望む人が増える限り)。それにともない「リモートワーク化での効率的な働き方」はさらに整備されていくだろう。

「転職していきなりリモートワーク」は想像よりも簡単なので、「リモートワークしてみたい」「在宅ワークに興味がある」方は、そのような働き方を受け入れている会社の求人に応募してみることをおすすめしたい。課題・デメリットはあるが、それよりも遥かにメリットのほうが大きいのは自分の正直な実感だ。

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